消化器内科

  • 腹痛、下痢、便秘、吐血、血便などの精密検査、逆流性食道炎、胃十二指腸潰瘍、胃がん、大腸がん、クローン病、潰瘍性大腸炎などの診断治療、がんの早期発見などを行います。
  • 大腸ポリープに対し内視鏡下ポリープ切除術を行います。
  • B型・C型肝炎に対する内服薬治療(核酸アナログ製剤・インターフェロンフリー)を行います。
    インターフェロンによる治療も中核病院と連携して行います。
  • 肝がん、胆石、胆嚢ポリープ、膵炎、膵がんなどの肝胆膵疾患も扱います。
  • 消化器がんに対しては地域の中核病院と協力して治療にあたります。

内視鏡

経鼻胃内視鏡

鼻から極細径のスコープを入れて行なう胃カメラ検査のことです。胃カメラの最中に「オエッ」となることがありますが、これは舌の付け根の舌根という部分にスコープが触れることでおこる咽頭反射が原因です。経鼻胃内視鏡では鼻から挿入したスコープは鼻腔を通って食道に入っていきます。スコープが舌根に触れることがないので咽頭反射はほとんどありません。そのため吐き気をほとんど感じることなく検査を受けられます。今までの胃カメラの約半分の太さなので以前より楽に検査を受けられます。 検査中に会話ができますのでモニターを見ながら質問ができるなど安全で納得のいく検査が可能です。

料金は3割負担の健康保険で約5,000円になります。

淀縄医院では経鼻内視鏡検査を電話・インターネットでも予約できます。
どうぞお問い合わせフォームをご利用ください。

当院は茨城県で苦しくない胃内視鏡・経鼻内視鏡の施設として紹介されています。
▶ 茨城県で苦しくない胃内視鏡・経鼻内視鏡

大腸内視鏡

大腸内視鏡検査とは、電子内視鏡により肛門から大腸の内部を拡大観察する検査です。従来より行なわれてきたバリウム検査との大きな違いは、専門医の目で大腸内部を直接観察できる点にあります。そのため、従来の検査では発見することが困難であった、数ミリ程度の小さな病変や、また隆起のない病変をも発見できることが特徴です。

淀縄医院では大腸内視鏡検査を電話・インターネットでも予約できます。
お問い合わせフォームをどうぞご利用ください。

当院では、大腸内視鏡検査で肛門から盲腸まで全大腸の観察を行い、 同時にポリープなどの病変に対して内視鏡治療も行います。内視鏡下ポリープ切除も日帰りの治療を行っていますが、大きなポリープの場合・多発ポリープの場合、近隣の総合病院での入院治療をお勧めしています。

当院は茨城県・苦しくない大腸内視鏡の施設として紹介されています。
▶ 茨城県・苦しくない大腸内視鏡


大腸がんは増えています!

日本人の食生活が欧米化するにつれ、大腸ポリープや大腸がんの発症が増加していることを知っていますか?
大腸ポリープの一部は大腸がんの予備軍です。 検診で便潜血陽性の方、便秘・下痢・便が細いなどの症状のある方は、精密検査をして早期発見に努めましょう。
その他に、潰瘍性大腸炎やクローン病などの診断にも内視鏡検査は有効ですので、下血・下痢・腹痛などの症状のある方はお気軽にご相談下さい。


苦痛のない(少ない)麻酔下内視鏡検査について(意識下鎮静法)

内視鏡検査の際の苦痛はかなり個人差があり、普通の方法では「しんどい」思いをされる方は少なくありません。そこで 「とにかく楽な検査を!」と希望される方、とくに以前うけた検査でつらい思いをされた方は、麻酔薬による意識下鎮静法をおすすめします。医師と患者様の間で、コミュニケーションを保つことができる鎮静状態で、安全で苦痛のない内視鏡検査を行なう方法です(半分寝ているような状態のうちに 検査が終わります)。当院では麻酔薬としてプロポフォール、ミタゾラムといった導入も覚醒も早い鎮静剤を使用しています。
※ただし、当日検査後のご自分での車・バイク・自転車運転は原則禁止といたします。詳しくは担当医と御相談下さい。

料金は3割負担の健康保険で
①検査のみ約6,000円、②病理検査追加で約9,000円、③大腸ポリープ切除約20,000円になります。

当院は茨城県で麻酔下胃内視鏡、麻酔下大腸内視鏡を行う施設として紹介されています。
▶ 茨城県で麻酔下胃内視鏡
▶ 茨城県で麻酔下大腸内視鏡


進行大腸がんの内視鏡画像



大腸CT(CT colonoscopy:CTによる仮想大腸内視鏡検査)

大腸CT(CT colonoscopy:CTによる仮想大腸内視鏡検査)とは 内視鏡を挿入せずに大腸を診断する新しい検査法です。大腸に炭酸ガスを注入し腸管を膨らませた状態でCT撮影を行い、3次元画像を作成し大腸の病気を診断します。大腸内視鏡(大腸カメラ)検査のように組織を採取したり治療をすることはできませんが、内視鏡検査に比べ飲用する下剤量が少なく、体への負担も少ないのが特徴です。また、検査時間も短時間(約10~15分)で済む事も大きな特徴です。

腹部の手術歴から癒着があり大腸 内視鏡 が入りにくい方や、痛みが心配で内視鏡検査を受ける決心がつかない方にお勧めです。加えて大腸の診断だけではなくCT装置で腹部全体を撮影するため腹部臓器の診断が行えます。(肝臓、膵臓、胆のう、腎臓、子宮、卵巣、前立腺など)

検査の流れ

①検査前日

他の大腸検査と同様に前処置を行う必要がありますが、少量のバリウムを飲み残便を白く色付けするため、病変との識別が可能となり、大腸CT検査では大腸内を完全にきれいにする必要はありません。検査前日に消化の良い専用の検査食(エニマクリン)をとり、毎食後少量のバリウム(コロンフォート)を飲みます。最後に就寝前に200ml程度の下剤(マグコロール)を飲みます。内視鏡検査のように2Ⅼの多量の下剤を服用する必要はありません。

②検査当日

  • 細いチューブを肛門から5cmほど挿入し、炭酸ガスを注入して大腸を拡張します。検査時は少し腹満感がありますが、炭酸ガスは腸管から速やかに吸収されるため、検査終了後の膨満・腹痛はほとんどありません。
  • CT でうつ伏せと仰向けで2回の撮影を行います。
    *1回の息止めは10秒程度、全検査時間は10~15 分程度です。
  • CT装置で撮影した画像データをもとに解析処理を行い、仮想的に大腸内視鏡像を作成し診断を行います。(結果説明は後日となります。)
    *検査終了後は普通の食事に戻して頂けます。ただし下剤の効能は徐々におさまりますので心配しないでください。



ヘリコバクタ・ピロリ除菌

ヘリコバクタ・ピロリ菌とは?

胃粘膜の中に生息するヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)は、1982年オーストラリアで、胃・十二指腸潰瘍の原因菌として発見されました。 ピロリ菌はほとんどが免疫力の弱い小児期に感染し、それ以降は感染しにくいといわれています。 ピロリ菌に感染すると菌は胃にそのまま定着し一生感染が持続します。日本の場合は衛生環境が十分整っていなかった時代に生まれた方の感染率が高く(井戸水を摂取する機会が多かったためとされています)、50歳以上の約80%の人はピロリ菌を保菌していると言われています。 感染経路は家庭内での経口感染(親から子への食物の口移しによる)が多いとされています。 その後の研究で、胃がんの発生にピロリ菌が関与していることがはっきりし、1994年世界保健機構(WHO)は、ピロリ菌を確実な発がん物質と認定しました。 日本ではむかしから胃がんが多く、また世界的にみても、日本人のピロリ菌感染率は高いのです。 ピロリ菌による胃がんの発生には胃内での慢性炎症が強く関わっています。ピロリ菌が胃の粘膜に感染すると炎症が起こり、感染が長く続くと、胃粘膜の感染部位は広がっていき、最終的には胃粘膜全体に広がり慢性胃炎となります。この慢性胃炎をヘリコバクター・ピロリ感染胃炎と呼びます。 ヘリコバクター・ピロリ感染が胃潰瘍、十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎を引き起こし、その一部が胃がんに進行していきます。

ピロリ菌除菌は胃がん予防に大きな効果があるとされていますが、これまでのピロリ菌の除菌治療は、慢性胃炎がさらに悪化し胃潰瘍などになるまでは保険適用されておりませんでした。しかし、平成25年2月21日ついに委縮性胃炎や化生性胃炎などのピロリ菌に起因した慢性胃炎の患者さんに対しても除菌療法が保険適応となりました(内視鏡検査で萎縮性胃炎と確認されピロリ菌検査が陽性となった患者様に限られます)。これらの胃炎は胃がんの発生母地になると考えられており、ピロリ菌感染のない人は胃がんが少ないことが疫学的に言われています。除菌を行うことで胃がんになる危険性を3分の1程度にまで下げることが可能と考えられています。

ピロリ菌の診断法

内視鏡を使う方法

迅速ウレアーゼ試験

採取した組織を用いてピロリ菌のもつ酵素のはたらきで作り出されるアンモニアを調べて、ピロリ菌がいるかどうかを判断します。約30分で判定結果がでます。

迅速ウレアーゼ試験

採取した組織を染色して顕微鏡で観察することにより、ピロリ菌がいるかどうかを調べます。1~2週間で判定結果がでます。

培養法

採取した組織を用いて培養し、ピロリ菌が増えるかどうかを調べます。2~4週間で判定結果がでます。

内視鏡を使わない方法

抗体測定

血液や尿を採取してピロリ菌に対する抗体の有無を調べることにより、ピロリ菌に感染しているかどうかを判定します。2~3日で判定結果が出ます。

尿素呼気試験

検査用のお薬を飲み、一定時間経過した後に吐き出される息(呼気)を調べて、ピロリ菌に感染しているかどうかを判定します。2~3日で判定結果が出ます。

便中抗原法

便を調べてピロリ菌感染を判定します。1~2週間で判定結果がでます。当院では初診時に内視鏡検査と迅速ウレアーゼ検査を同時に行いピロリ菌判定を即日に行うことが可能です。

ピロリ菌の治療法

内視鏡検査で胃・十二指腸潰瘍潰瘍または萎縮性胃炎と診断された方に対してピロリ菌の検査が行われて、陽性の方に対して治療がなされます。最初に用いられるのがアモキシリン+クラリスロマイシン+プロトンポンプ阻害剤を1週間投与する3剤併用療法です。現在はこれらの治療薬がキット製品となって売り出されています。当院では下記のボノサップパック400(アモリン250mg3カプセル+クラリス200mg2錠+タケキャブ20mg1錠を1日2回朝・夕食後、武田薬品株式会社)を主に処方しています。
近年クラリスロマイシンに対する耐性菌が増加して、除菌治療の成功率は80%以下に低下しており、一回目の治療に無効な場合、クラリスロマイシンをメトロニダゾールに代えて再除菌(二次除菌)する方法を行います。除菌判定は除菌治療後4週間以上あけてから行います。当院では最も簡便な尿素呼気試験をおすすめしています。抗体測定は6ヶ月以上あけないと正確な判定はできません。以下にピロリ菌検査からピロリ除菌(一次・二次)、除菌判定の流れを示します。 

淀縄医院ではピロリ菌除菌治療を積極的に行っていますが、 保険適用でピロリ菌の検査・除菌治療を行うことができる対象の患者さんは決められています。詳しくは、担当医にご相談ください。電話・インターネットでも受け付けておりますのでお問い合わせフォームをどうぞご利用ください。


新しい便秘薬(ルビプロストン:アミティーザ) 

2012年11月に約32年ぶりに、新しい便秘症治療薬としてルビプロストン(商品名アミティーザ:発売元アボットジャパン)が発売されました。 従来便秘症には緩下剤である酸化マグネシウムや、大腸刺激性下剤であるセンノシドやセンナが多く使用されてきました。しかし、酸化マグネシウムは腎機能障害や心機能障害を持つ患者さんには慎重に投与する必要があり、他の薬剤(抗生物質・骨粗鬆症薬など)の効果を減弱させる可能性があります。またセンノシドやセンナは比較的服用しやすく速やかに良好な結果を示すため患者さんに好まれていますが、長期連用により耐性、習慣性を生じる可能性があります。

ルビプロストンは、小腸粘膜上皮細胞に存在するタイプ-2 クロライドイオンチャネル(ClC-2)に作用することで、腸管内への水分の分泌を促進し、便を軟らかくして排便を促す、まったく新しい機序の便秘の治療薬です。従来から便秘の治療に使われている酸化マグネシウムが大腸内の浸透圧を高めて体内から水分を引き出し、便を軟らかくして排便を促すのと似ていますが、ルビプロストンが小腸に働くのに対して酸化マグネシウムは大腸に主に働く点が異なり、下痢にはなりにくく自然な排便になるのが特徴です。国内での重度の慢性便秘症の方(自発排便回数が1週間に平均3 回未満の状態が6カ月以上持続し、器質性や二次性の便秘を除外した方)を対象に行った治験では、排便回数をほぼ毎日に改善することが示れました。さらに約1年間の長期第3相臨床試験では、長期間の投与で効果が減弱せず、薬剤に対する耐性が生じにくいことが確認されています。

さらにルビプロストンには、便の硬さを理想的な状態にするという特徴もあります。ブリストル便形状スケールによる7 段階で評価したところ、同薬の長期投与により、便の硬さが理想的な4にほぼ近い、3.7~3.9を維持することが確認されています。 使用に際しては、消化管閉塞などを示唆する症状がないかを事前に確認する必要があります。主な副作用として、下痢(30%)や嘔気や悪心(23%)が多いようですが、重度の事象は少なく、症状に応じて適宜減量・休薬を行うことで対処が可能とされています。 

ルビプロストンは薬価が高い(1錠156.6円)ため、既存の便秘薬(酸化マグネシウムは1錠5.6円)を使ってみた上で、十分な効果が得られない方に使用するのがよいと思います。実際に市販薬を含めて従来薬でも改善しなかった慢性便秘症の方にも効果が認められています。 アミティーザは慢性便秘症患者さんの治療選択肢が増え、生活の質の向上に期待できそうです。 当院でも2014年1月から処方を開始しましたが、まずまずの効果です。そして、4月からは長期処方が解禁されました。便秘でお悩みの方は遠慮せずご来院下さい。


--- Googleマップ ---

医療機関名
医療法人社団関城会 淀縄医院
院長
淀縄 武史
副院長
淀縄 聡
診療科目
外科・内科・消化器内科
乳腺外科・肛門外科
脳神経外科・呼吸器内科
所在地
〒300-0038
茨城県土浦市大町11-34
電話番号
029-822-5615